授業研究

2012年08月28日

明石市教育研究所 「生きる力」を育む校内研究の在り方

明石市教育委員会
明石市教育研究所の講座「『生きる力』を育む校内研究の在り方2」の講師をした。昨年は明石市支部の教研に声をかけていただいた。今年は明石市教育委員会に声をかけていただいた。

テーマは、「事後研究会への全員参加を促すワークショップ型研修の実際」。兵庫教育大学教職大学院授業実践リーダーコースでの研究をもとに、実際にワークショップを交えながら話をした。

講座修了後には、受講者の評価があった。講座の内容に1から4の点数がかかれていた。これまで講座の主催者として講座の内容を評価したことがあった。しかし、講師として数値評価されるのは今日が初めて。今後の生き方の参考になった。

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2012年01月13日

丹波市小・中学校学力向上に係る研修会

丹波市小・中学校学力向上に係る研修会
氷上保健センターで開催された丹波市小・中学校学力向上に係る研修会に参加した。対象は、各校の管理職、研究推進担当者である。

はじめに、指導主事より「丹波市の学力の状況について」報告があった。全国学力・学習状況調査 の過去4年間の平均点を、全国、兵庫県、丹波市ごとにグラフ化し、小学校において授業改善が必要であるという説明を受けた。

市教委の提示する具体的な授業改善の視点は、次の2点である。
1 話し合う時間を短くし、練習問題に取り組む時間を増加させる。
2 複数指導においては、同室複数指導よりも少人数指導を充実させる。
次に、「本校の学力向上の取組について」という実践発表が3本あった。

鴨庄小学校は、ノート指導に関する評価規準を設定し、ノートから子どもの伸びを見取り、個別支援や適切な指示・学びの評価を行う取組を発表した。

芦田小学校は、過去の教師が作成した「分かる喜び」授業プランを紹介し、45分中15分は練習問題をする時間を確保したことを伝えた。

青垣中学校は、7時間目を設定し、漢字・基礎計算・英単語を繰り返し学習するようにした結果、家庭学習や自主学習に積極的に取り組めるようになったことを報告した。

最後に、鳥取大学副学長の矢部敏昭先生が「確かな学力の定着を目指す算数・数学科の授業改善」という講演をされた。

日本にはナショナルカリキュラムがある。全国一律に教えている。しかし、学ぶ力に差がでるのは、子どもたちの学びが違うから。学び方が違うから差が出ている。
授業の質を上げるためには、本時の目標の質を高めること。そのことが、学力向上に寄与するという話を聞いた。

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2012年01月09日

第15回算数教育を語る会(SK2)

第15回算数教育を語る会
第15回算数教育を語る会(SK2)に参加した。今回は,かなりおもしろい企画だった。

第7回関西算数授業研究会と第37回全日本教育工学研究協議会全国大会で行われた授業を比較検討した。研究会としては異業種間交流といえる。

通常の研修会では,1本の授業を見て,感想を述べ合う。しかし,今回は同じような「本時の展開」を持つ指導案に基づく授業を,2本同時に比較検討した。ビデオから盛り上がりのポイントが如実に変わることがわかった。

「授業では,全員が路頭に迷う時間があっても,それは無駄ではない」
「子どもがつなく授業とは,本時での発言をつなぐだけではなく,授業の前後もつなぎ,子どもが単元を作ることである」
「教師が主導権を握るのではなく,子どもに課題を把握させ,主体的に追究する姿勢に早く解き放つ」
などの,数々の名言を得ることができた。

SK2は兵庫県内の若手教師が集まっている。講師陣が充実しており,授業の本質に迫れる議論ができる。メンバー同士の意見交流では,美辞麗句はない。しかし,お互いの授業力を向上させるために研鑽する会の雰囲気が心地よい。

3学期は「習得した知識・技能等を活用し,主体的に取り組む学習の実現」に取り組みたい。

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2011年11月28日

かげのでき方と太陽の動き ビデオ研修会

かげのでき方と太陽の動き
10月21日に実施したJAET2011の公開授業のビデオを見て,職員研修をした。今回は,3年生理科「かげのでき方と太陽の動き」で,私と片山先生が公開した授業を見た。

一言でいえば,おもしろい。ICT活用をテーマに授業を構成したが,実際の授業では子どもの既知をどのように崩していくのか,論理的な思考をどのように育てていくのかがテーマになると思った。

本時は,前時の実験結果をもとに,考察を言語化する場面である。実験結果とは,午前10時,正午,午後2時のかげの位置を記録したシートである。

実験結果を発表させた後,「かげが動くのはどうしてだろう」という発問をした。そのときに,「地球が動くから」という発言をした児童が複数いた。

実験結果からは「太陽が動くから」が自然な思考で,「地球が動く」というのは飛躍的な思考になる。実際に「地球が動く」と答えた児童は,図鑑や何かからの知識でそのことを知っているだけで,今回の実験結果と絡めて説明できないだろう。

研究授業では,分刻みで次々と活動を展開していったので,「地球が動く」といった子どもに「今回の課題や実験結果から説明できる?」といった切り返しができていなかった。緊張してゆとりがなかったのだろう。

しかし,定点観測により,太陽やかげが時間と共に動く映像を見せたり,話し合ったりすることで,「地球が動く」と言っていた児童も「太陽が動く」という思考も受け入れていた。

児童のつぶやきや発表が多かったので,一人ひとりの知識や思考が授業前と授業後でどのように変化したのかがわかりやすいビデオになっていた。

ビデオ視聴後は,児童が学習の見通しを持つねらいの作り方,児童の思考が残るノート指導の仕方について協議を深めた。

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2011年11月07日

授業研究 − ビデオによる事例研究

ビデオによる事例研究
JAET2011で公開した5年生算数「面積」の授業ビデオをもとに,事例研究を行った。研究会当日は,4コマの授業を同時に行ったため,授業者同士で授業を見合う機会がなかった。

ビデオで授業を見た後,感想を自由に語り合った。まず,子どもの説明が上手だということが話題になった。平行四辺形や台形の面積は,「中央線」×「高さ」で求められる理由を,実に分かりやすく説明することができていた。

研究会の「授業者と語る会」では,「子どものICT活用が実にさりげなく多様である」と外部評価していたいたが,その根拠が次の理由であることがわかった。

ビデオでは,子どもがワークシートを実物投影機で映した際,(1)マグネットスクリーンにマジックペンで書き込みながら説明する,(2)手元の紙を移動させながら,動きで等積変形を説明する,(3)最初の図形をマジックペンで縁取りして固定し,手元の紙を移動させて面積が等しいことを説明するなど,自分が説明しやすいようにICT機器を自由に扱うことができていた。ICTを活用した子どもの表現力は,全国レベルに十分到達していると感じた。

授業者は,授業後の反省を詳細にまとめられていた。具体的には,事前,授業中,事後の児童の理解度や思考を分析されていた。本校のテーマである「集団の学びを個にいかす授業づくり」については,「友だちの考えを使ってわかった児童は,実はいない」「やりながらわかったという児童は,実は少ない」と報告された。これは,研究の仮説を裏返す結論となりそうだ。詳細な分析を進めたい。

何よりすばらしいのは,単元の見通しと振り返りができるワークシートである。一人ひとりが学習を通した心の動きを表現し,教師がそれに応じてびっしりと赤ペンでコメントをしている。教師とのコメントのやりとりがおもしろいと感じる児童が多くいたと聞いた。学校長は,すべての授業でこのような細かい赤ペン指導はできないが,普段のノート指導を充実させてほしいと指導された。

ビデオを活用した校内研修は初めて試みたが,充実した内容になった。自宅に帰ってからも余韻に浸りながら『授業研究入門』を読み返した。
 授業を自分で記録し,授業ふり返る糧とするとともに,研究会でその記録を報告し,ビデオに即して一緒に検討する手がかりとしている教師もふえている。(中略)
 ビデオは,一人ひとりの教師にとって,自分の実践をふり返る鏡であり,それを同僚と一緒に見ることによって,学びあうことができる利器である。そして,そこで得た反省,自戒が成長の糧とされるのである。
稲垣忠彦・佐藤学 (1996) 授業研究入門,岩波書店,pp.198-199



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2011年07月04日

6年生理科・4年生算数の授業研究会を実施

6年生理科「植物のつくりとはたらき」と、4年生算数「折れ線グラフ」の授業研究会を実施した。

講師は、丹波教育事務所教科等指導員の高見成幸先生(算数)と、細見康彦先生(理科)。

6年生理科植物のつくりとはたらき

6年生理科は、「葉まで届いた水は、その後どうなるのだろうか」という課題で、葉の表面にある気孔の存在を知る授業だった。ホウセンカの葉にビニール袋をかけると、びっしりと水滴が溜まった。そして、ツユクサの葉を顕微鏡で見るとたらこ唇のような形が目に飛び込んできた。

途中、「気孔博士」が登場し、顕微鏡写真をスクリーンに大きく映して、蒸散について説明された。周到に計画されたよい授業だった。

4年生算数は、波線を使った折れ線グラフの描き方を習得する授業だった。デジタル教科書を活用すると、変化のよくわかる折れ線グラフの目盛の取り方がイメージしやすかった。実際に、波線の役割を紙とハサミを使って説明された。デジタルとアナログの併用とはこのことだろう。

4年生算数折れ線グラフ


事後協議会は、算数と理科の教科に分かれて分科会を行い、その後合流して全体会を行った。

10月21日の全国大会での公開授業を控え、1学期中に全学級の授業公開を企画した。今日で、すべてが終了した。忙しいスケジュールだったけれども、実りの多い研修になった。全国大会では複数指導体制で臨む。本日の授業研究を通して、T2が効果的なICT活用を行うというパターンができそうな気がした。
教科等指導員


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2011年06月06日

5年生算数「合同な図形」授業研究

5年生算数授業研究会

5年生が、「三角形の3つの角の和が180度になることを理解する」授業を公開された。話し方・聞き方のトレーニングを積み重ねらた成果が現れ、どの児童もがんばって発表することができていた。

校長先生からは「児童を指名する際の意図」について指導助言していただいた。児童が作成した三角形の多様性を引き出す指名もあるし、普段発表していない児童を授業に参加させる指名もある。複数指導をする場合は、教師間で机間指導する児童を決めておき、指名順を構成するとよいといわれた。

事後研では、3つの角の和が180度であることを効果的に説明する方法について改善案が出された。本時では、画用紙で作った3つの角をちぎり、それを黒板に貼り付けて、さらに教師用の分度器を当てて説明されていた。

改善案は、実物投影機で児童用の分度器を大きくマグネットスクリーンに提示し、それに画用紙の角を一つずつ当てていくというもの。これなら、画用紙上に分度器の目盛りが写り、大変わかりやすかった。改善案を発表された先生に、思わず「おー」という歓声が上がった。
180度を説明する改善案

事後研は、できるだけ公開授業があった教室で行うようにしている。今回もICTを活用しながら、その場で授業改善の手立てが協議できたので、充実した研修を行うことができた。

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2010年06月29日

6年生理科授業研究会

6年生理科

本年度3回目の授業研究会を行う.授業者は6年生の和田先生.「植物の水の通り道」の授業であった.ホウセンカを赤インクにつけ,カッターで根・茎・葉の断面を観察するという授業だった.

あいにくの雨天で赤インクの吸い上げが悪かったのが残念.しかし,観察カードや他の植物など,かなり周到に準備された授業であった.ベテラン教師の授業を見せていただき,勉強になった.

事後協議会の司会は,主幹教諭.前半のワークショップはかなりテンポがよかった.付箋を使った協議も,リズミカルだった.指導助言は,市教委の酒井先生.新井小の研究推進に関する課題が明らかになった.

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2010年01月31日

実践リーダー自学自習用テキスト開発プロジェクト 5

IMG_0423

実践リーダー自学自習用テキスト開発プロジェクトの会議に出席するために,大阪教育大学(天王寺)に行った。今回の作業は,冬休み中に執筆した各自の原稿に,朱書きをして,担当者に意見することである。私の原稿も,びっしり赤が入って返ってきた(汗)。そして,「読み手に負担をかけない文章にする」「全然内容を知らないもう一人の自分が読んでわかるように書く」という,執筆に関する具体的な助言を受けた。

実は,この会議に参加するだけで,かなりの勉強になる。議論の中で,各地域における授業研究の推進方法の違いが明らかになる。今回の会議の趣旨は,木原先生のページに詳しく書かれているので,ここでは割愛する。

このプロジェクトの成果物は,授業研究を進める研究推進担当者(研究主任)にとって価値があるものに仕上がりつつある。成果物を読むと,たとえば,研究指定を受けて,2年間の研究計画をどのように作成し,運用していけばよいかについての実践的な知見が得られる。

プロジェクトの正式名は次の通り。財団法人・パナソニック教育財団・平成21年度「先導的実践研究助成」によるプロジェクト『実践リーダーのための自学自習テキストの開発〜学校研究企画・運営の工夫を学ぶ』

あと少しで完成するので,最後までがんばりたい。

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2010年01月25日

1年生算数「大きいかず」授業研究会

付箋
1年生算数「大きなかず」の校内授業研究会があった。教師の発問や指示が行き届き,子どもたちは一生懸命発表や作業をしていた。

授業では,10×10に並べられたキャンディーの絵が提示された。そして,「キャンディーはいくつあるでしょう」と発問された。ここでは,10のまとまりが10個集まると,100になるということを知るのがねらいである。

2010年に入って初めての授業研究だったので,わくわくして参加した。授業後,ベテランの主幹教諭が雑談の中で「この授業は始まって2分で結果がわかった」と言われた。この言葉に「ドキッ」とした。2分で何がわかるのだろうと思った。

これについてよく聞いてみると,「最初の発問でほとんどの児童が課題を理解し,答えがわかっていたと感じた」といわれた。なるほど,そういわれればそうである。このような授業を見る鑑識眼を身につけたいと思った。

事後研修会では,新しい工夫をしてみた。それは,写真のように,授業中に気になった場面をデジタルカメラで撮影しておき,サムネイルサイズで印刷し,付箋に貼り付けることである。授業中の事実を解釈する授業研究のスタイルを提案したいと思った。

今日は,今年度最後の研究授業だった。最後の授業研究会では,4月に提案した研究テーマを再認識し,研究授業を通して成果と課題を明らかにすることが重要である。そのことが,次年度の授業研究の充実につながる。

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